伊根の舟屋

2009/9  36.5×55.0cm  伊根の舟屋
八幡堀が良かったので、今度は丹後半島の伊根町へ舟屋群を見に行った。ここも実に良かった。自然に溶け込んで生活と労働が一体となって息づいており、非常に生き生きしている。珍しい光景なのに、昔懐かしい感じがして心が落ち着く。ずっと居たくなる場所だ。誰かが日本の原風景と言っているが、そのとおりだと思う。
感動しながら見て回ったため、スケッチ途中で時間切れになった。翌週、絵仲間と一緒に再訪した。洗濯していた奥さんが軒先で描くことを快諾してくれたので、それぞれに気に入った場所に陣取り存分にスケッチすることができた。人情にも厚いところだ。私は、例によって細かく描いてしまい、家で仕上げるまでずいぶん時間がかかってしまった。海面が陽に当たって揺らいでいる様を描くのに手こずった。
以下10/6追記
日本画の吉田先生に見てもらったところ、「@ごちゃごちゃしていて何が主題なのか分からない。舟屋か舟かどちらかを選ぶべき。A舟が何か台形の上に乗っている感じがする。B水面の揺らぐ様が雑。Cバックの樹木の描き方も雑。舟屋の屋根との区別が付きにくい。」という厳しい指摘を受けた。やはり舟は省略するか舳先だけ見せるようにした方が良かったか。2頭を追う者は1頭も得ずだ。指摘を受けて少々手直しをした。

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参考:手直し前の習作